「道と川の駅」は地域の玄関として、安全で快適な道路交通環境の提供だけでなく、地域の連携機能や防災機能を併せ持つ、地域の振興に寄与する重要な施設です。道路利用者だけでなく市民にも愛される、人や自然文化の交流拠点となる施設をめざしました。
日本百景奇岩に選ばれた岩鼻の大岩壁に隣接し、千曲川の恵みと上田市のシンボルである山々を360度のパノラマで一望できる恵まれた立地を活かし、水平ラインで広がりを持たせ、景観に溶け込む建物形状としました。地域の自然景観を引き立たせるよう、周辺の景観を阻害しない建物ボリュームとし、展望テラスを設けました。屋根はシンプルな片流れ勾配の一枚屋根で構成し、大屋根に抱かれている一体感のある建物形状で、利用者をゆったりと迎え入れる開かれたデザインとなっています。室内は、南側の窓と天窓から十分な自然採光を確保し、柔らかく落ち着いた外光を採り入れた、清潔で安らぎを与える快適空間です。