この施設は、日本式の認知症ケアを取り入れながら、台湾の文化に合わせて介護サービスを提供できるようデザインしています。
プライバシーを考慮するため入居者のベッドスペースを家具で仕切れるようにし、一方で、ダイニングや廊下などはパブリックスペースとしてコミュニケーションが取りやすいよう広めの空間にするなど、快適に過ごせる設えにしています。
認知症を持つ入居者を支援できる設計を意識し、自分の部屋の建具の色を全て違う色にして認識しやすくしたり、柔らかい床材を選定しバリアフリー設計にしたりするなど、入居者にとって拘束しない自由な生活を送れるよう配慮しています。
限られた施設スペースを積極的に活用することで入居者が多種多様な経験ができ、楽しい生活が送れるよう、建築デザインを通して、認知症高齢者の生活を支援できる設計を心掛けました。